省エネ自宅サーバとしての中古シンクライアント端末(Fujitsu FUTRO S740)

富士通の法人向けシンクライアント端末、FUTRO S740です。

jp.fujitsu.com

これを書いてる段階ではヤフオクで定期的に在庫が供給されており、数千円程度で比較的状態の良い中古品が手に入る状況です。おそらくどこかの企業か官公庁のリース落ちを中古業者が一括で買い取り、その在庫をチマチマ放出しているのでしょう。

USB3.0はフロントのみ
かわいい

購入した構成では、
CPU: Celeron J4105 (Gemini Lake, 4C4T, 1.5GHz-2.5GHz)
RAM: DDR4 SO-DIMM 4GB (1スロット, 空0)
SSD: 32GB (M.2 SATA)
という感じでした。

どうも実際の運用では組み込み向け(?)Windows10で使われていたようですね。シンクライアント端末というジャンルで売っていますが、ほぼパソコンです。若干BIOSに特殊な設定項目がありますがまあ無視してしまえば本当にパソコンです。

オンボードCPUのCeleron J4105はTDP10W。ファンレスです。
RAMは4GBが1枚、スロットの空きは無し。
ストレージはBIOSを確認すると本当に1つしかSATAが無いようです。すごい割り切りです。
サイズも165x147x36mmとかなりコンパクトでいい感じ。
電源はACアダプタ19V。コネクタ径は5.5/2.5mmです。しかしマザーボードの仕様を(なんだかインターフェースが少し違う兄弟機種みたいなものですが)見ると8V~24Vの入力に対応しているとのこと。
Kontron D3544-S D3544-S1, D3544-S1-woLVDS, D3544-S2, D3544-S2-woLVDS, D3544-S3, D3544-S3-woLVDS | Industrie-Mainboards | ROSCH Computer

変態
すごい絵面

なお今回の用途ではストレージは速度よりも容量(と手持ちの資産を有効活用)ということで、2.5''1TBのHDDに差し替えています。M.2からSATAの信号をそのまま取り出し、その上3.3Vの電源ラインを昇圧してSATA電源用5Vを生成するというおもしろアダプタを買いました。もちろんAliExpress。

手持ちの12VのACアダプタを使用し、Ubuntu Server 20.04 LTSをインストールしてみると、難なく動作。(もうすぐ22.04 LTSの季節ですね)

USB電流計にDCジャック/プラグを雑に追加した魔改造

しかもアイドル2W前半!! これはDC側での測定なので実際はACアダプタの損失も加わりますが、どちらにせよド省エネです。

というわけで小規模自宅サーバとしてこのS740を使っています。セットアップから2~3か月ほど経ちましたが至って快調。先代サーバのOrange Pi PC2(名前からわかる通りシングルボードコンピュータです)はこれにてお役御免です。

おやすみ